岸和田市の下屋の葺き替えで水切りを取付けてカラーベストを葺きました!1/5
岸和田市で屋根の葺き替え工事を行いました。
前回、下屋(げや・下の屋根)の瓦の撤去からルーフィング敷の様子をご紹介したので、この記事ではカラーベスト葺きをお伝えしたいと思います。
カラーベストとは・・・厚みが5mmくらいの板状の屋根材で、セメントと繊維質を圧縮して作られています
S様邸は木造・2階建ての住宅で、大屋根(おおやね・一番高い屋根)、下屋ともに土を敷いた瓦葺きの屋根です。瓦をめくって葺き土と防水紙を撤去し、新しい野地板(のじいた・屋根の下地)を設置してからルーフィングで防水します。
瓦などを撤去し、既存の野地板の上に新しい野地板(構造用合板)を設置!雨水から屋根を守るためにゴムアスルーフィングという耐久性のある防水シートを敷きました。続いてカラーベストを葺いていきます。
下屋は外壁と設置ている為、取り合い部分から雨水が入らないように「水切り」を取付けないといけません。水切りとは・・雨水が内部に入るのを防ぐ金物のこと既存の壁際水切りは外壁の中にL型に立ち上げた形状で埋め込まれているので、撤去するとなると外壁を割って解体して復旧する費用がかかりますし工事が大掛かりになります。そのため、既存の壁際水切りはそのまま残して新しい水切りを被せて取付けるご提案をさせていただきました。既存の壁際水切りは屋根面に向かって垂直に取り付けられていますが一度持ち上げてからカラーベストを葺きます。
続いて「捨て水切り」を取付けます。捨て水切りとは隠れて見えなくなる水切りのことです。既存の壁際水切りを持ち上げ、その内側に捨て水切りを取付けます。
ケラバと軒先に水切りを取付けてカラーベストを葺きます
ケラバ(屋根の一番端のこと)と軒先(屋根の流れの一番低い先端部分のこと)に水切りを取付けてからカラーベストを葺きます。ケラバに取り付ける水切りはコの字のような形状になっていて、へこんだ部分にカラーベストを差し込んで葺きます。カラーベストは1枚ずつ釘留めして固定する工法です。
捨て水切りのへこんだ部分にカラーベストを差し込んで葺きます
外壁の取り合いに取り付けた捨て水切りもコの字のような形状になっているので、へこんだ部分にカラーベストを差し込んで葺いていきます。カラーベストは軒先から順番に上に上に重ねて葺かないと釘留めすることができません。
軒先から順番に作業を進め、頂点(壁際)までカラーベストを葺きます。S様邸は下屋の面積が広いのでからベストを葺くととても存在感のある屋根になりますね!既存の屋根は土がのっていて重量がありましたが、カラーベストに葺き替えることで葺き土が不要になり、軽量で地震に有利な屋根に生まれ変わります。
カラーベストを葺いた後、外壁との取り合いに新規の壁際水切りを取付けました。既存の壁際水切り立ち上げた状態ですが、下に折り曲げてビス留めし、上から大きな水切りで覆って仕上げていきます。
カラーベストを葺いた後、棟板金を取付けました。棟とは屋根の頂点の三角になった部分のことです。2つの屋根の取り合い部分となるので隙間を覆って防水するために板金を取付けます。貫板(ぬきいた)と言う下地の板を2つの屋根面に打ち付け、その上にガルバリウム鋼板製の棟板金をかぶせてビス留めしました。ガルバリウム鋼板とは・・錆に強くて耐久性のある板金のこと